第06話 光届かぬ寺院
前回、領主の命令で悪のクレリックを倒したことから、この町での知名度が上がりました。生存者がそもそもPC4人+1匹だけなんで、余計に名前が広がりました。
そして、そんなPC達にギルドからある依頼が舞い込んできました…というより、ミューがギルドに入会したついでに早速仕事の依頼を引き受けてきてしまったのでした。もちろん、他のメンバーはそんなこと知りません。宿屋に戻ってきたミューから突然話を聞かされます。
レイム 「…あら? ミュー、ずいぶんと遅かったね。」
ミュー 「……仕事…」
ルイン 「な、なんだ藪から棒に…」
ミュー 「……やぶから…?」
ルイン 「…えっと…突然仕事とはどういうことだと聞いたんだ。」
ミュー 「…町外れの寺院…悪いやつがいっぱい住み着いてる…みんな迷惑してる…」
レイム 「もしかして、勝手に依頼を請けてきちゃったの!?」
ミュー 「………。 (コクコク)」
ルイン&レイム 「………………………。」
グラドサルから11マイルほど離れたところにある寺院跡地に、ならず者共が大勢住みつき、行商人などを襲っているのだとか。連中をどうにかしてくれれば、1人に400gp支払うという仕事。もう少ししたらこの町を出ることになるので、その前に街道付近の不安要素を取り除いておこうということで、特に迷うこともなく仕事を引き受けました。
今回はグレンがいないので、3人+1匹でのチャレンジ。いささか不安ではありますが、事前の情報収集を済ませて突貫。寺院に近づいていくと、人間のローグとレンジャーに遭遇。どうやら彼らが今回の敵のようです。いきなり邪悪な笑みを浮かべつつ「女だ…女だ…」などと言いながら近づいてきます。これにルインとレイムがブチギレて戦闘開始。
モンスターと比べると、やっぱりちゃんとしたクラスレベルを持った人間は強い。木々を遮蔽に広く展開し、飛び道具(弓矢)を使って接近戦を避けながら戦ってくるので少々手こずりましたが、何とか撃破。被害は少なかったので、回復をしてから寺院へと潜入します。
寺院の中には手作りの落とし穴が5つと、ローグ、レンジャー、バーバリアンが合計で15人ほど残っていました。1部屋ずつ慎重に回り、2〜3人ずつじっくりと料理していきました。バーバリアンは激怒してくるし、ローグは挟撃して仕留め損なうと挟撃し返してくるしで、かなり苦戦しました。
1階最後の部屋は行き止まりになっていました。事前の情報収集では、彼らのボスはバーバリアンとソーサラーの2人組…今までどこにもそんな相手はいなかったので、出かけているかどこかに隠れているか。ミューが部屋を<捜索>して隠し階段を発見、そのまま地下へと降りて行きました。すると、大部屋に敵が3体。ルインは一撃離脱、アルは移動速度50フィート…ミューと3人で連携を取ると急所攻撃がバシバシ入るんですよ。チームワークを活かして勝利を収めると、間髪入れずに敵の増援が出現しました。相手は2人…事前の情報収集で確認したこいつらのボス、ソーサラーとバーバリアンのコンビでした。
ソーサラー 「ずいぶんと好き勝手やってくれたみてぇだな。誰だテメェらは?」
レイム 「グラドサルのギルドの使いだよ!」
ソーサラー 「ギルドだとぉ…?」
ルイン 「悪党共、年貢の納め時だな!」
ミュー 「……ねんぐの…?」
ルイン 「………後で教えてやるから、今は静かにしててくれ…」
ミュー 「………わかった。」
ボス戦は4対2。開始と同時にルインがソーサラーに斬りかかると、ダメージロールが走って一撃で撃破! 後に続けとばかりにミューとアルがバーバリアンに密着。移動を封じられた敵は、激怒を宣言してルインに攻撃をに集中させますが、そのダメージもレイムが即座に治癒。もはや相手に勝ち目はありません。ひたすらボコボコにして戦闘終了。奥の宝物庫で、今まで彼らに奪われていたのであろう様々な物品を回収してシナリオクリア。
ギルドから報酬をもらって、旅支度を整え、翌朝に一行はグラドサルを出発し、グリラックスに向けて移動を開始し始めました。
今回は準備も完璧です(笑) 「備えあれば憂いなし…だな。」と言うルインの横では、相変わらずミューが首を傾げていました。